赤ちゃんの初めての発熱

 

まゆみ先生
まゆみ先生

こんにちは。

石川県金沢市のまゆみ助産院です。

 

育児サロン『まゆみ塾』のママ達から連日のご報告です。
次回の育児サロン開催できるかしら…。

 

あなた
あなた

赤ちゃんが初めて発熱しました。

赤ちゃんが熱出た時の対処の仕方がわかりません。

どうすればよいですか?

まゆみ先生
まゆみ先生

赤ちゃんの初めての発熱。
子育てが初めてのママは不安ですね。

初めての赤ちゃんでなくても、我が子の初の発熱は心配ですね。

 

赤ちゃんも10ヶ月を過ぎると、お母さんのお腹の中でもらった胎盤由来の免疫が底をついてきます。

その免疫貯金の穴埋めに母乳から免疫が送られてくるのですが、離乳食が進み母乳を飲む量が減ってくるとそれも減ってきます。

一方、赤ちゃんは自分で免疫を作る力が少しずつついてきます。

 

だから『子どもは上手に小風邪を引かせなさい』と昔から言われてきたのです。

 

無理に風邪を引かせるということではありませんよ(笑)。

無菌状態で生活は出来ないので、少しずつ抵抗力を付けさせるということ。

お世話する人は、子どもの体力の消耗を最小限にし、病気を上手く経過させて強くしなさいと。

 

 

そこで、生後1年未満の赤ちゃんの発熱時の対処の基本です。

1.体温が38℃未満でいつもと様子がさほど変わらない場合は”うつ熱”をとる対処

衣類を薄くしたり掛物を取る。

母乳や湯冷ましなどで水分を補給する。

室温を下げ気流を起こし体温がこもらないようにする。

体温調節が上手くゆかず、一時的に発熱している“うつ熱”の場合はこれで下がります。

ちなみに、赤ちゃんの平熱は36.7~37.2℃くらいで大人より高めです。

 

2.1をやってみても30分もたたないうちに上がってきたり、38℃以上になってくる場合は医療機関を受診し発熱の原因を特定してもらう

原因によって対処が違うからです。

 

“突発性発疹”といって発熱とその後の湿疹だけで特別な管理が必要ないものから呼吸器や尿路感染など発熱の原因は様々ですから。

原因によって、経過や対処も違います。

 

その際は“普段のうちの子を知ってくれている”かかりつけの小児科を受診するのがポイント。

やむを得ず夜間休日など救急を受診する場合は母子手帳を忘れずに持っていきます。

 

母子手帳には予防接種の進み具合や生まれてから今までの発育の状況など、今のこの子の状態を読み解く貴重な情報が書かれています。

 

普段から予防接種や基本的な健診は受けておいて記録してあることが大切。

 

3.解熱剤は適切に使用する
一旦解熱してきたのに又上がってくるとママは心配になってすぐ解熱剤を使いたくなりますが、医師や薬剤師の指示に従うこと。

 

急激に体温を下げて低体温になっても危ないし、リバウンドでもっと発熱してくることもありますから。

一般的には「38.5℃以上で元気がなくなったら使ってみて」と言われると思います。

でも、割合元気で水分も取れているようだったら38.5℃で必ずしも使う必要はありません。

そのうちに自然に解熱することもありますから。

 

4.水分補給は母乳をこまめに

母乳は赤ちゃんの必要とする濃度や成分が出る仕組みになっているので、発熱時の脱水予防に最適です。
水分が足りているかどうかはオムツの濡れ方で判断します。
鼻水や痰が絡んで咳き込んでいても、母乳のシャワーが却って喉を洗浄し乾燥を予防することになり効果的です。

鼻水や痰が柔らかくなりあとで上手に出してくることもあります。

 

5.離乳食は水分量を増やし、量を減らす

発熱で消化力が落ちている時に無理やり進めても吐いて却って脱水になったり、お腹が張って苦しくなりますから。

 

6.体の冷やし方
高熱でぐったりしている場合は首、脇の下、鼠径部を保冷材などをタオルに包んで冷やします。冷蔵庫で冷えたこんにゃくでも代用できます。

冷却ジェルシートは直接体温を下げる効果はなく、ひんやりして気持ちがよいだけ。

それで楽そうならおでこや背中に張ってみてもよいでしょう。

少しでも、楽に眠らせて体力の回復を待つのが目的。

 

冷やしすぎの低体温とジェルシートがずれて赤ちゃんのお口などをふさがないか注意。

 

7.鼻水はこまめにとる
風邪の発熱の場合鼻水が溜まってきます。

溜まったままだと、口呼吸になって余計に喉の炎症を悪化させますし、母乳の飲みも悪くなります。
こまめに鼻吸いをしましょう。
器具がなければママが直接口で鼻水を吸い取ってあげます。

 

8.よく抱っこする

体がつらくていつもよりぐずります。
そんな時はとにかく抱いてやります。
抱かれると安心して免疫力も上がります。
なんなら、ママが直接肌で抱いてやります。
大人の方が発熱している赤ちゃんより体温が低いので、赤ちゃんにとってはソフトなクーリングになります。

 

以上は、一般的な風邪による発熱の場合の対処です。
発熱の原因によっては対処が多少違ってくるかもしれません。
お医者さんの指示にしたがってくださいね。

 

赤ちゃんの体調がすぐれないと心配で夜も眠れない日々が続きます。

お世話する人は体調管理に気を付けましょう。

 

「私が寝ないでお世話しているのに、隣で何でこんなに高いびきで寝ていられるんだ!!」

 

はい。

その状況もお察しします。

 

オムツを捨てに行くときなどに、わざと大の字の人の足につまずいてストレスを発散しましょう(笑)。

 

まゆみ先生
まゆみ先生

では、頑張って赤ちゃんを強くしてくださいね。

 

今日も、ご訪問ありがとうございました。